2016年7月5日火曜日

紅房子

理事長の中村嘉孝です。

中国で、凍結した卵子を使い45才で妊娠したというニュースがありました。仕事に専念するために、ということで18年前に凍結していたそうです。

18年前といえば、当時勤めていた病院で卵子を凍結しようとして、ストップがかかったことを思い出しました。採卵したけど精子がとれなかったという半ば医学的な理由だったのですが、日本産科婦人科学会がダメだと言っているからダメ、ということでした。

日産婦学会は現在も、「社会的な理由での卵子凍結を推奨しない」と言っていますが、一学会が「見解」などという責任の所在のはっきりしない形で事実上の拘束力を持つの
はいかがなものでしょうか。

それにしても中国の科学技術の進歩は早いですね。特に医療の分野では倫理審査などスキップして次々と進んでいくからでしょう。

遺伝子検査で有名なBGI(Beijing Genomics Institute)という会社があります。深センにあるのに、なぜBeijing?、というのは放っておいて、世界的にみて最高水準の技術を持っている会社です。着床前診断や出生前診断の学会でもよく発表を見かけます。

何も野放図にしろというわけでもないのですが、欧米の大学の研究者が「自国では規制があってできないから」という理由でBGIと共同研究しているのを見ると、現状の規制は行き過ぎなのだと思います。

しかし、商業資本による自由な研究活動が、むしろ共産主義国家で起きているのは面白い現象です。

不思議なのは、これだけ技術水準が高いはずの中国なのに、なぜか日本に治療を受けに来る方が多いこと。弊院にもたくさん来られますし、何を隠そう、中国の医療ツーリズムの会社からもよく提携の引き合いがあります

以前、「中国人観光客が自国でも売っているはずの家電を日本で爆買いするのは偽物をつかまされないから」と聞き、納得したことがあります。このような場合は、むしろ、規制によって、より自由な経済活動を促すことになりますね。

ところで報道によると、女性が卵子を凍結したのは、上海の『紅房子婦産科医院』というところだそうです。「紅房子」とはどういうことか気になってこの病院の英語のサイトを見ると、”RED HOUSE”とありました。写真を見ると確かに赤い建物ですが、別に共産主義だからというわけでもなさそうです。

まったく関係ないですが、心斎橋の周防町に『紅虎餃子房』という中華の店があり、ミナミで飲んだ帰りに、よく行ってしまいます。夜中には絶対に食べないと誓っていても、酔っ払ってしまうと坦々麺+餃子セットとか・・・。

こちらの方はもっと厳格な自主規制が必要かと、いつも痛感しているところです。










追記:記事をよく見たら凍結受精卵=凍結胚の話でした。
27才の時に凍結して45才で出産。同じパートナーのものかはよく分かりませんが、技術的には大した話ではありませんでした。
大変、失礼をいたしました。










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