2016年9月9日金曜日

銀座

理事長の中村嘉孝です。

地方の飲食店などが少し流行ると、銀座に店を出したら、などと考えだす。これだけの客が来ているのだから、銀座に行けばもっと流行るはず、だと思う。たまに来る東京の客からも「銀座に出してくれたら毎週行けるのに」などと、そそのかされる。

どんなものかと不動産屋に物件をあたっていると、それを聞きつけた人から「銀座ですか、さすがですね」などとおだてられ、いよいよ本気になる。

自分の店がなんとかやって行けているのは、目の届く範囲だからマシなサービスができるだけではないかとか、経費が安いからリーズナブルに出せているだけではないかとか、そんな当たり前のことが冷静に考えられなくなる。

偶然に恵まれた幸運を忘れ、馴染み客への感謝もおざなりに、己の実力と自惚れて、ついには目一杯の借り入れをして、高い家賃で銀座に店を出す。もちろん最初は祝いの客が駆けつける。挨拶などと称して、近くの同業の店を回っては杯をあげ、天下をとったつもりになる。

でも、それまで。少し気の利いた店などあちこちにあるから、もの珍しさの最初の客はすぐに引いてしまう。「毎週通うよ」などと言っていた客も開店祝いだけで、それっきり。

だけど、まだ気づかない。自分の腕なら、半年でなんとかなると信じ込む。そのうち、留守を任せていた本店が傾き始める。いよいよ焦りだすが、まだ未練があって、銀座の店じまいはしない。ついに資金に行き詰ってから初めて、そんな器ではなかったことに気づくも後の祭り・・・。

そもそも銀座というのは昔からの老舗があってこその街で、京都と同じく、新参者がのこのこやってきて「銀座でございます」などと言うものではない。それに、銀座が流行や高級の代名詞だったのは、ずいぶん昔の話で、もう時代は青山、表参道や六本木。

そんなことも分からず今日もまた、銀座に新参者がやってくる。調子に乗って看板にまで「銀座」と入れて。

・・・すみません、調子に乗ってしまいました。「オーク銀座レディースクリニック」、10月1日にオープンします。銀座二丁目の中央通りの交差点、カルティエが入る茶色いビルの7Fです。

ビル内ですので、もちろん入院ができないなどの制約はありますが、自家発電装置、クリーンルーム、医療ガス配管など安全対策の設備工事を行った上で、本院と同じ規模のラボラトリーを確保しました。

スタッフは数ヶ月前から大阪に仮住まいして技術研修センターでトレーニング、その後、本院での実務にも従事した上でオープンに備えています。また、当面は本院からスーパーバイザーが常駐いたします。

カルテもオンライン化されていますので、大阪の診療をそのまま引き継げます。特に、これまで関東以遠から大阪までお越しいただいていました患者さまにとって、多少とも便利になれば幸いに思います。ぜひとも銀座院を受診いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

















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